日本酒を造るのには、なにしろ沢山の地下水が必要で、一斗の米から酒を造るのに必要な水の量は、洗米から始めて13tにもなるそうです。「酒造りを永く続けることと、限りある地下水の維持するためにも無理に水をくみ上げたくない。」と水を大切にする気持ちがよく伝わってきます。
日本酒は澄んだ透明な色だと思っていましたが。黄金色をしているのです。実った稲穂も黄金色。同じですね。
今の澄んだ色は戦後からで、その時代の日本酒は国の政策で国民の体力増強のために醸造用アルコールと糖類を添加して増産していました。それは高度成長時代まで続いていたそうです。
でも今は昔の造り方に戻って糖類は添加していないとのこと。ほんのり薄くにごっている自然の酒を大切に造りたい。そして最近の傾向で純米酒・吟醸酒が増えてきています。 |
小山光三先代社長 |
先代小山社長が語る酒の飲み方については
「日本酒はスローフードです。雰囲気を楽しみながら呑んでください。それには器も大切な要素です。大吟醸や吟醸酒は江戸切子で、普通の酒や樽酒は枡で飲んでみてください。花の色とか、花の形によって感情に変化があるように自然と自由を楽しんでください。酒の肴は淡白なもの、豆腐などがいいですね。」 |
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「現在は機械化をしていますが気持ちは新しいことをしているのではなく昔に戻っただけです。そして今後は吟醸酒の糟を使った焼酎を復活したいと考えています。家業は昔から造り酒屋であり、日本酒・焼酎・貸家業・荷捌き所(倉庫)を業として来ましたので大きく変わっていません。」と先代小山社長は熱心に語ってくれました。 |